CAは辞めてからの再就職するのが実は大変なんです。事務職の経験が無いからですかね。CAになるために厳しい訓練を乗り越えて、CAになってからは先輩からのしごきに耐えて頑張ってきたのに。CAの再就職はきびしいと言われてきたけどね。そんなCAが大歓迎される企業があったのです?
CAの再就職は困難?なぜ?
CAを引退てから再就職した先輩がいます。
CA卒業後、アメリカに留学しました。
ビジネススクールでMBAを取得して就活してみたものの、これが厳しい。
MBAを持っていれば再就職できると思っていたのは甘かった。
「今までの仕事の経験はCAだけですか?」
「はい、大学卒業後キャビンアテンダントとして勤務しておりました」
「辞めた理由はなんですか?」
「勤務が不規則であり、体調管理も大変でした。規則正しい生活に戻り、できれば土日が休みの仕事をしたかったからです」
「事務職の経験はないのですね。PCのスキルはどうですか?」
「アメリカのビジネススクール留学中にかなりPCを使いこなせるようになったと思ってます。Webサイトも作れす。WordPress,HTML,CSS,PHPは使いこなせます」
これだけスキルがあるのに、大手企業は門前払いだった。
理由は簡単!
年齢ですね。
事務職未経験者で30歳を超えた女子を雇用する企業がすくない。
ベンチャー企業に就活してみたら内定どころか役職がついた
先輩が就活したのはベンチャー企業で、募集はネットで探したそうです。
エントリーシートではなくて、自己PRを動画にして送るのだとか。
それって新しい流れなんだろうか?
iPhoneで自撮りした動画を編集して送ったら面接の連絡がメールできて、3回面接があり採用された。
Webサイトの作成やGoogleのアルゴリズム分析、Webツールを開発している会社で勤務時間は8時から17時。
この変則勤務には理由がある。学童保育のお迎えにいかなかればならないから。
ベンチャー企業らしく社長の即断即決がいいと言っていた。
業績も会議で公開されており、会計状況も会社のすべて社員に開示されているオープンな会社らしい。
企業は自分のスキルを活用できることを条件としてさがす
電話ができない若者がたくさんいることに驚き。
社長に面接で言われたことは、美大のグラッフィックや専門学校のプログラミングを専攻した社員が多く、会社設立いらいマナー講習はやったことがないらしい。
電話のトラブルも発生していて、指導すればすぐに辞めていく今時の若者が多いだとか。
スーツを着て出勤することができない若い社員が多い。
ランチに行って驚き。箸の上げ下げから、ナイフフォークの使い方、電話の話がまともにできない社員が多数いる。
社長からは再教育をしてほしい。
CAの経験を買われて、採用と同時に総務部研修担当部長に就任することになった。
社員が80名しかいない小さな会社でどうなることかと思ったのだが、じつは素直に話を聞く若い社員が多いのだとか。
髪の毛の色はカラフル。ジーパンにサンダル。
出勤時間はバラバラでルーズ。
ベンチャー企業の社員を普通に出勤させるためにどうしたらいいのか?
経歴はバラバラの社員が集まっています。一般企業みたいに大学、専門学校を卒業してすぐに入社してくる人はいない、みんな転職組です。
職人気質にそまった若者もたくさんいるのです。
電話の応対方法を教えるにはどうしたらいいのか?
テーブルマナーを教えるにはどうしたらいいのか?
服装の乱れを直すにはどうしたらいいのか?
自分勝手に出勤してくるルーズな会社はどうしらいいのか?
会議、ミーティングがない会社ってあるんだね!
恐ろしい話ですが、ブリーフィング、会議、ミーティングは一切ない会社だった。
連絡事項はすべてチャットワークでやっている。
おかげでチャットワークのチーム数、グループ数がありすぎて、業務の把握が困難な状況にある。
不思議なことに会社がまとまりなく、バラバラに思えても業績だけは上がっている。
どうして?
珍しくランチタイム前に出社してきた社員がいた。
ほぼ12時から21時まで仕事している感じ。
21時にはロックアウトされるのだ。
前はタクシー帰宅がみとめられていたが、経費抑制からタクシー帰宅は認められなくなった。
それから、朝の9時に出てくるは総務部と社長、専務だけだった。
先輩からの電話があった!「ねえ、何やっているの?」
何やっていると言われても、自宅で翻訳をして納品して、新しいアフィリの勉強をしていますけどね。
そう言ったら、「早急に会いたいから出てきて」と言われ呼び出された銀座に向かいいます。
怖い先輩でしたけどね。
会ってみたら随分丸くなっていた。
「あのね。ベンチャー企業に再就職して大変なの。手伝ってくれるかしら?」
勤務条件と給与等の細かい条件提示は社長がするという。
「いきなり社長が面接するのですか?」
「大丈夫よ。あなたの話はしてあるから」
そう言われても、ピンとこないのです。
どんな会社だろうか?
オフィスに行くことになりました。
幼稚園みたいなオフィスに驚き
会社のセキュリティドアを開けて入るとそこにもう一つのドアがあります。
開けてみたらオフィスなんですけど、
ハンモックで寝ている人や、ブランコに乗ってiPadいじっている人。
ちゃぶ台に座布団ひいいて、そこでパソコンに向かって話をしているグループなど
みたことが無い光景が目に焼きつきます。
立って仕事するスタンドデスクや、見たことのない8角形の大きな机にPC広げて仕事している光景に圧倒されていました。
見学が終わって社長室に通されます。
ガラスの部屋は一瞬で曇りガラスに変わり
完全個室になりました。
いきなり社長面接なの?
「あ、あなたですか。総務部長の元同僚のCAさんは」
「はい、はじめまして」
と挨拶したらいきなり勤務時間の希望やら
引越しの費用のことやら、給与のことやら
どんどん飛んでくる球の球種が変わり
最後には「いつからこれますか?」と
言われた時には正直面食らった。
この会社大丈夫だろうか?
そう思ったけど、今の私にはどこでも良かったのかもしれない。
翻訳の仕事は減らすか、休止だなと思っていたら
先輩が別の個室に連れて行き
必要書類の説明に入った。
「あの、こんなペースなんですか?」
「そうよ」
「でも、先輩が採用された時は三回面接があったのですよね」
「そう、三回」
「今日はいきなり社長の面接でしたけど」
「時間がないからはっきりいうけど、今のこの会社に必要なのは定時出勤ができるまともな英語のできる人なの」
「あの、Web関係の仕事には興味がありましたけど、全くの素人ですけど」
「勉強してね。ところで、オフィスに来るまでに、今は1時間以上かかるでしょ」
「はい、田舎ですから」
「引越してくださいね」
「どこに?」
「千代田区にあるマンションを好きに借りてください。家賃補助の上限は月18万円です!」
「そんなに補助が出るのですか」
「父と相談してもいいですか。娘のこともありますから保育園とか」
「千代田区は待機児童が0だから大丈夫よ」
「え?待機児童が0なんですか」
「そうよ、行政の力で保母さんたちに補助金払っているから完璧よ。私も千代田区にいるから」
これって、やばくないかな。
いつでも呼び出されそうですけど。
うまい話にはトゲがある。
きっとそうに違いない。でも、先輩は生真面目だったからな。
帰りの電車に乗りながら考えてみた。
これってチャンスかな?それとも地雷?
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